部首のまちがい・前
上が草かんむりになる「前」。




この字を学習してからすぐに出る間違いは、上の部分が草冠になった字を書くことです。
前は、止か上で足の意味です。月は盤(大きな平たい器)の形。リは刀。
盤中の水で足を洗い、刀で足指の爪を切りそろえることをいいます。
爪を切るのは、旅立ちの前や、旅から戻ってきたときに行う儀式でした。
「前」が「まえ、すすむ」の意味に用いるようになって、前の下に刀を加えて剪(セン・きる)となり、前に「てへん」を加えて揃(セン・きりそろえる)になりました。
教育漢字で止を上に書く字は「歯」。常用漢字で止を上に書く字は「肯」と「歳」です。これらの草書の中には、上が前と同じように見えるものもあります。
くさかんむりのある漢字