なりたち
象形 目の上に盾を掲げている形。古い字形はないが、上部は盾を持ち、かざして身を守る形である。盾は部族によって形や装飾が異なる。干は長方形の盾、単は上部に二本の羽飾りをつけた楕円形(だえんけい)の盾、周は表面にくまなく模様を彫刻している方形の盾である。昔、楚(そ)の国に、矛(ほこ)と楯(たて)を売る商人がおり、この矛はどんなものでも突き通す鋭い矛であり、この楯はどんなものも突き通させない楯であると自慢したが、ある人に、「お前のその矛でお前の楯を突いたらどうなるか」といわれ、答えることができなかったという故事から、両立しないこと、つじつまの合わないことを矛盾(矛盾)という。