なりたち
形声 音符は关(しょう)。关は人が両手をあげている形で、笑いを興ずる姿である。咲は古い用例はなく、もとの字は笑で、「わらう」の意味であった。笑うは巫女(ふじょ・みこ)が両手をあげ、身をくねらせせて舞う形で、象形の字。若が両手をあげて舞い、神がかり状態にある巫女の形であるのと似ている。神意をやわらげるために、神を楽しませる動作を笑という。国語では、花がひらく意味で「さく」とよむ。古くは花開(さ)く、花披(さ)くといったが、咲を、「さく」の意味に使うようになったのは、花の開く様子を人の口もとのほころびる様子にたとえたのであろう。