なりたち
形声 音符は延(えん)。延に蜑(たん・蛋。海人(あま))の音がある。「説文」に「詞、誕(おほ)いになるなり」とあり、虚誕(事実無根のことを大げさに言うこと。でたらめ)、忘誕(ぼうたん・でたらめ)のように、「いつわる、あざむく、うそをいう、おおきい」などの意味に用いる。誕生(たんじょう)・生誕(せいたん)のように「うまれる」の意味に用いるのは字の意味ではなく、「詩経」の「誕(ここ)に厥(そ)の月を彌(を)へ、先ず生まるること達の如し」(月満ちて生まれ落ち 羊の子のように安らかに)の句によって、誕生という成語になったものである。