なりたち
象形 巫女(ふじょ・神に仕えて神のお告げを伝える女。みこ)が長髪をなびかせ、両手をあげて舞ながら神に祈り、神託(神のお告げ)を求めている形。のちに神への祈りの文である祝詞を入れる器の
さい(口)を加え、祝詞を唱えて祈ることを示す。ふりかざした両手の形が、今の字形では草かんむりの形になっている。神託を求めて祈る巫女に神が乗り移って神意が伝えられ、うっとりした状態にあることを示すのが若である。伝えられた神意をそのまま伝達することを「若(かく)のごとし」といい、神意に従うことから「したがう」の意味となる。神託を求める巫女が若い巫女であったので、「わかい」の意味にも用いられるようになったのであろう。女・如・而(じ)などと通用して「なんじ、もしくは、もし」の意味にも用いる。女と口(
さい)とを組み合わせた如は、祝詞を唱えている巫女の姿で、若と字の構造が似ている。