なりたち
会意 もとの字は顯、㬎(けん)と頁(けつ)とを組み合わせた形。頁は頭に儀礼用の帽子をつけて拝んでいる人を横から見た形。㬎は日(霊の力を持つ玉の形)の下に糸飾りを白香(麻などを細かくさいて白髪のようにしてたばねたもの)のようにつけて神霊の憑(よ)りどころとして用いるものである。顕は玉(ぎょく)を拝んで神降ろしをしている人の姿で、それに対して神が玉に乗り移り、幽の世界(霊界)から現世に顕(た)ち顕(あらわ)れるのである。神霊のあらわれることを顕といい、「あらわれる・あきらか・いちじるしい」の意味となる。のちに顕の形声の字として作られたのが現であろう。