なりたち
形声 もとの字は鷄、音符は奚(けい)。「にわとり」をいう。「説文」は雞(けい)を正字とし、鷄はその籀文(ちゅうぶん・西周後期の金文の字様を残しているいくらか字数の多い字)であるとする。奚は鶏の鳴き声を写したもので、鳩(きゅう・はと)の九(く)もその鳴き声である。甲骨文字にはとさかと長い尾のある象形の字があり、それは鳳(ほう・ほうおう)の形に近く、鶏は神聖な鳥と考えられていたようである。鳥は神話的な伝承を持つ神聖な鳥の場合にはその姿の全体を輪郭で描き、一般の鳥の場合には隹(すい・ふるとり)の形を使った。鶏はにわとりの鳴き声を写した字であるが、日本語の古語の「かけ」も英語のcockもみなにわとりの鳴き声を写した語である。