なりたち
会意 能と火を組み合わせた字。動物の「くま」の意味に用いる。「説文」に「獸(じゅう)なり、豕(し・ぶた)に似て山居し、冬は蟄(ちっ)す(冬眠)。能に従ひ、炎の省聲(しょうせい)なり」とするが、形も音もともに熊と異なる。古い文献には熊が嬴(えん)と通用する例があるが、字形も音も近いので通じるところがあるのであろう。嬴の金文の字形は𣎆(やどかりの形)の形に女を加えた形であり熊の金文の字形はやどかりの形に似ている。能は獣の形であるらしいが、どうして下に火(灬)を加えているのかは明らかではない。