なりたち
形声 音符は菫(きん)。菫は𦰩(かん)と同じく飢饉(ききん)に関係のある字である。菫は凶作のとき頭上に
さい(神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形)を載せた巫祝(ふしゅく・神に仕える人)が焚(や)き殺される形である。飢饉のに雨乞いをして雨を降らせることのできなかった巫祝は殺されたのである。「春秋公羊伝」に「僅(わず)かに年(みのり)有るなり」とあり、穀物の少ないことをいうのがもとの意味であろう。それより数量や程度などの少ないことをいい、「わずか、わずかに」という意味に用いる。