なりたち
会意 夂(ち)と口を組み合わせた形。口は
さいで、神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形。夂は前に向かう足あとの形を逆(さか)さまにしたで、上から降りてくることを示している。各は祝詞を供えて祈り、神の降下を求めるのに応(こた)えて、天から神が降(くだ)り来ること、すなわち「いたる」がもとの意味である。祈って神の降ることを求めること、神を「まねく(招く)」意味の字が召で、招くのもとの字。各をそえた格・𢓜・各に辶はみな「いたる」とよむ字である。神を降ろして道路を清めることを意味する字が路である。神霊が並び降るが皆であるのに対し、単独で降るのが各であるから、各には各自(ひとりひとり、めいめい、おのおの)という意味がある。