なりたち
会意 去と卩(せつ)とを組み合わせた形。去は大(人を正面から見た形)と𠙴(きょ・神への祈りの文である祝詞を入れる器の
さいの蓋をとった形。)とを組み合わせた字。裁判は古い時代には、裁判官が裁くのではなく、神意に従う神判(しんぱん)の形式で実施され、祝詞を唱え、神に誓って行われた。それで裁判に敗れ、有罪になった人(大)は、祝詞が不正であったので、
の蓋を外して𠙴としたものとともにすてられた。去は「すてる」がもとの意味。卩は跪(ひざまず)く人の形であるから、却はすてられるもの、しりぞけられるものを拝している形で、「すてる・しりぞける」の意味に用いる。