書き順  
なりたち
 会意 もとの字は眞に作り、匕(か)と県(けん)とを組み合わせた形。匕は人を逆さまにした形で、死者の形。県は首を逆さまに懸けている形で、眞は顚死者(てんししゃ)、不慮の災難にあった行(ゆ)き倒(だお)れの人をいう。このように思いがけない災難にあって命を落とした人の怨霊(おんりょう・うらみを持って死んだ人の霊)は強い力を持つ霊として恐れられた。眞(行き倒れの人)を拝む形は顚(てん・倒れる)で、顚死することをいう。それで顚死者を丁重(ていちょう)に填(うず)め、祠(へほこら)の中に寘(お)き、霊の力を持つ玉(ぎょく)をそえて顚(しず)め、座を設けて鎭座(ちんざ)させ、愼(つつし)んでその瞋(いかり)を鎭(しず)めた。このように眞をその要素とする字の多くは、みな顚死者の怨霊を、恐れ慰める儀式に関する字である。わが国でも「万葉集」には、柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ・七世紀の人)が水死した采女(うねめ・天皇、皇后の日常の雑役をした女官)などに捧(ささ)げた長歌がある。真は死者で、それはもはや変化するものではないから、永遠のもの、真の存在の意味となり「まこと」の意味となる。真が「まこと」の意味となるのは、人の生は一時(ひととき・わずかの間)、仮(かり)の世であるが、死後の世界は永遠であるという古代の人びとの考えによる。それは、人の死体を後ろから支えている形の久が、ひとしい、永遠の意味となったのと同じである。
そのほか
学 年 3年
画 数 10画
部 首 めへん
音読み しん・呉音
しん・漢音
訓読み
まこと
用例 正真(しょうしん)
真理(しんり)
真体(しんたい)
漢字の意味、意義、熟語

意 味 ことば
ほんとうの 真剣・真実・真正・真意
自然のまま 純真・天真
全くの 真紅 ・真空
書体の一つ。楷書 真字・真体・真行草
なかまのかんじ

中国古代の儀式に由来する漢字
十のある漢字
目のある漢字
八のある漢字
真のある漢字  真3