なりたち
会意 史と吹き流しとを組み合わせた形。
さい(神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形)をつけた木を手で高く捧(ささ)げ、祖先の霊を祭ることを史といい、大きな木の枝に
さいをつけて、地方に出て山川を祭ることを使という。その大きな木の枝にさらに吹き流しをつけて山や河で国家的な祭祀(さいし・祭り)をすることを事といい、「まつり」の意味となる。この国家的祭祀を大事・王事といい、甲骨文に「王事を載(おこな)はんか」という例が多く、殷(いん)王使者を迎えて王事を載(おこな)う(殷王の祭りを行う)ことが、殷王の政治的支配に服従する、殷王に仕えるということであった。それで事は「まつり、まつりごと、こと」のほかに、「つかえる」の意味となる。