なりたち
形声 音符は屚(ろう)。屚は尸(し・家屋の檐(のき)の形)と雨とを組み合わせた形で、雨がもることをいい、漏のもとの字である。屚に水を加えた漏は、水が漏ることをいい、のち「すべて、もる・もれる・もらす・うしなう」の意味に用いる。「説文」に「銅を以(もっ)て水を受け、節を刻す。晝夜(ちょうや)百節あり」とあって、水時計の意味とする。漏刻(水時計)は夏至(げし)には昼六十刻、夜四十刻。冬至(とうじ)には昼四十刻、夜六十刻とする。漏刻は「周礼」にみえ、唐代(七世紀~十世紀)に漏刻博士をおいた。わが国では天智期(七世紀後半)から始められている。