なりたち
会意 もとの字は戾(れい)。戸と犬とを組み合わせた形。「説文」に、犬が戸の下をくぐるときに身をねじまげるの意味とするが、犬のそのような動作のために字を作ることはない。戸は門の出入り口、家の出入り口で、出入りをする要所であるから、そこに犠牲(いけにえ)に犬を埋めて祓(はら)い、邪悪な霊の入ることを拒否することを戻といい、「もとる・いたる」の意味に用いる。また罪戻(つみ)のように、「つみ」の意味に用いる。国語では「もどす、もどる」の意味に用い、戻入(もとにもどし入れること)、返戻(返し戻すこと。返却)、元(もと)に戻す、後戻(あともど)りのようにいう。