なりたち
形声 もとの字は拂に作り、音符は弗(ふつ)。弗は数本の縦の木に縄を巻き付ける形で、曲がりくねった木を束(たば)ねることができずにばらばらになる、もとる、そむくの意味がある。そのばらばらになったものを手で、「うちはらう・はらう・のぞくこと」を払という。払暁(夜明け、あけがた)・払拭(ふっしょく・すっかり拭い去ること。取り除くこと)・払底(ものがすっかりなくなること)のように使う。弼(ひつ)と通じて、「たすける」の意味に用いて払輔(ひつほ・たすけること)という。国語では、「はらう」と読み、代金を払う、注意を払うのようにいう。