なりたち
形声 もとの字は臚(ろ)。音符は盧(ろ)。「説文」に、「臚は皮なり」とし、膚もあげている。金文の字は膚に作り、それがおそらくもとの形であろう。古い詩では膚は胡(こ)・余(よ)などと韻を合わせているので盧(ろ)の音で使われており、のちに音が変化して膚(ふ)の音になったのだろう。「はだ」の意味に用いるが、皮膚(ひふ)は薄いものであるから膚薄・膚浅(あさはかなこと)のように、「あさい」の意味にも用いる。傷のない完全な皮膚にたとえて傷のない箇所を完膚といい、完膚なきまでとは、徹底的にの意味である。