なりたち
形声 音符は辟(へき)。辟に臂(ひ・ただむき。ひじ)の音がある。辟(つみ、きみ)は、尸(し)と口と辛(しん)とを組み合わせた形で、尸は横から見た人の形であり、辛は把手(とって)のついた細身の曲刀の形。辟は曲刀で人の腰の肉を切り取る刑罰を示し、口は切り取られた肉片の形である。腰の肉を切り取られ、まっすぐに立つことができなくて身をくねらせることを僻(へき・かたよる)といい、その姿勢はものを避けるときの姿勢に似ている。それで、道を避けることを避といい、「説文」に「回(めぐ)るなり」、「玉篇」に「回避する(かいひ・さけようとする)なり」とある。のちすべて、「さける・のがれる・しりぞく」の意味に用いる。