なりたち
会意 人と戈(か)とを組み合わせた形。戈(ほこ)で人の首を斬る形が伐で、「うつ・首をきる・きる」の意味となる。一人の首を斬るのは伐、二人の首を斬るのを㦰(せん)といい、殲(せん・ころす、みなごろし)のもとの字である。甲骨文に、「三十羌(きょう)を伐(ころ)さんか」など、異民族の羌人を多数殺す例が多くある。殷(いん)代の王墓には身体と頭部を十個ずつ別々に多数穴埋(あなう)めにしたものがあるが、羌人の首を伐(き)って犠牲(いけにえ)として埋葬したものであろう。軍功を表彰することを伐旌(べつせい)といい、「あらわす・ほこる」の意味にも用いる。