なりたち
会意 𡱂(とん)と殳(しゅ)とを組み合わせた形。𡱂は、兀(き・こしかけ)に腰かけている形で、臀(しり)の部分を強調している字であり、臀(でん・しり)のもとの字である。殳は杖(つえ)のように長いほこを持つ形であるから、殿は臀(しり)たたきの俗を示す字であろう。殿舎・殿堂・御殿(ごてん・貴人の邸宅。また、大きくて立派な邸宅)・宮殿(王・君主が住む御殿)のように、「邸宅・やしき」の意味に用い、そのような邸宅に住む人を殿様(とのさま・主君や貴人を敬っていう語)のようにいう。国語では、「との、どの」と読み、殿方(とのがた)・会長殿(どの)のようにいう。