なりたち
形声 もとの字は鎭。音符は眞(しん・真)。眞に塡(ちん・ふさぐ)・瑱(ちん・みみだま)の音がある。眞は𠤎(か・死者の形)と県(首を逆さまに懸けている形)とを組み合わせた形で、不慮の災難にあって行き倒れた人をいう。行き倒れた人の怨霊(おんりょう・うらみを持って死んだ人の霊)は、瞋(いかり)のために強い力を持つ霊として恐れられたので、その怒りをしずめるために、瑱(ちん・みみだま)を用い、祠(ほこら)を作ってその中に寘(お)き、慎んで鎮魂(死者の霊を慰め鎮めること)の儀式をした。「しずめる・しずまる・おさえる」の意味に用いる。