なりたち
会意 もとの字は𦨶(ちん)に作り、舟と关(そう)とを組み合わせた形。舟は盤の形で、物を入れるもの・关は両手で物を捧げる形。𦨶は盤中の物を両手で捧げて人に賸(おく)るの意味で?(よう)のもとの字である。。殷代(いん)の王子に子・余・我・朕と称するものがおり、特定の身分称号であったが、のちにそれらがそのまま代名詞となった。朕は、われという一人称に代名詞にもちいるが、それは仮借(かしゃ)の用法である。朕の音はようであるが、ちんの音でよんで、天子の自称(みずから名乗ること)として使用されるようになったのは、紀元前二二一年に中国本土を初めて統一して天皇になった秦(しん)王朝の始皇帝からである。ちんという音は眹(ちん・きざし)の誤用であるらしい。