なりたち
形声 音は𦰩(かん)。𦰩に歎(たん・なげく)の音がある。𦰩は飢饉(ききん)の時、
さい(神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形)を頭上に載せた巫祝(ふしゅく・神に仕える人)が、手を前に交叉(こうさ)して縛られ、火で焚(や)焼き殺される形である。巫祝を焚(や)いて神に祈ることは未開社会で多く行われていたことで、神に訴える方法であった。口は
さい。祝詞を唱え巫祝を焚き、雨を求めて神に嘆き訴えることを嘆といい、「なげく」の意味に用いる。歎(うたう・なげく)は嘆と音・意味が同じで通用する。欠(けん)は前に向かって口を開いて立つ人を横から見た形で、嘆くときの動作を示している。