なりたち
形声 音符は若(じゃく)。若は
さい(神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形)の前で、巫女(ふじょ・神に仕えて神のお告げを人に伝える女。みこ)が両手をあげて舞いながら祈り、神託(神のお告げ)を受けてうっとりとした状態にあることを示す。神託によってその祈ることが承諾される(受け入れられる)ことを、諾という。諾とは神が、「うけがう(よいと認める)・ゆるす」の意味であった。甲骨文では若を諾の意味に用い。若が諾のもとの字である。のち応答の語の、「こたえる」の意味に用いる。「礼記」に「父命じて呼ぶときは、唯(い)して諾せず」とあり、唯(い)はハイ、諾はハーイというほどの意である。ゆるすの意味から、「わかる・したがう」の意味に用いる。