なりたち
形声 音符は台(たい)。台は厶(し・耜(すき)の形)に
さい(神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形)をそえ、耜を祓(はら)い清めて豊作を神に祈る儀式をいう。人の出生(しゅっせい)は作物の生産と対応するものと考えられ、受胎(みごもること。妊娠)を祈るときも、
(さい)を供えむ(耜)を祓い清めて祈った。それで台に月(にくづき・肉)を加えた胎は、「はらむ・みごもる」の意味となる。女子がむ(耜)と
さいをもって出産するの無事を祈ることを始という。「詩経、芣苢(ふい)」は子求めのために芣苢(おおばこ)を摘む草摘みの歌であるが、芣苢には胚胎(はいたい・はらむこと)の音が含まれているのである。