なりたち
会意 哭(こく)と亡とを組み合わせた形。哭は吅(けん)と犬とを組み合わせた形。吅は
さい(神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形)を二つ並べた形、犬は犠牲(いけにえ)として供えられる犬。亡は手足を曲げている死者の形。葬儀に臨んで、
さいを並べ犠牲の犬を供えて泣き弔うことを喪といい、「しぬ・も・もにつく」の意味となる。金文では喪を葬(ほうむる)の意味に用いている。金文の「卯𣪘(ぼうき)」に「不淑(ふしゅく・不幸。死亡の意味)なりしとき、我が家の??(朱)を取りて、用って喪(葬)せしめたり」と、喪を葬(ほうむる)の意味に用いている。甲骨文には「衆を喪(うしな)はんか」「師(軍)を喪(うしな)はんか」と占っている例が多い。「うしなう・ほろぼす・ほろびる」の意味にも用いる。