なりたち
形声 音符は帚(そう)。「説文」に埽(そう)を帚の字としているが、文献にはみな帚の字を用いている。帚は木の先端に細かい枝葉などをつけて箒(ほうき)の形にしたもので、これに香りをつけて酒をふりかけ、祖先の霊を祭る廟(みたまや)の中に祓(はら)い清めるのに使用した。帚を手に持って廟の中を祓い清めることを掃といい、「はらいきよめる、はらう」の意味とする。神が天に陟(のぼ)り降りするときに使う神の梯(はしご)(阝。もとの形は
)の形の前の地に大きな針(余)を突き刺して邪気を祓い清めることを除という。合わせて掃除(そうじょ・清めること)という。いま掃除(そうじ・ごみやほこりをはいて取り除き、きれいにすること)のように用い、掃は、「はく・のぞく」の意味に用いる。