なりたち
形声 もとの字は踐に作り、音符は戔(せん)。戔は細長い戈(ほこ)を重ねた形で、薄いものを積む重ねた状態をいう。足あとの相重なること、相連なることを践といい、「ふむ・ふみつける・あるく」の意味となる。わが国では地霊(大地の霊)を鎮(しず)めるため返閉(へんばい)という、足で踐(ふ)みしめ呪文(じゅもん)を唱えて歩く儀礼があるが、それは中国では古く践土というものであろう。重要な儀式には、「朝(あした)に歩(ほ)して」赴くのが礼であった。これを履践(りせん・おこなうこと)といい、践は、「おこなう」の意味に用いる。