なりたち
形声 音符は昔(せき)。「説文」に、「痛むなり」とあって、痛惜(ひどく悲しみ惜しむこと)という。「おしい・おしむ」の意味に用いる。惜しむは愛(おし)む(いとおしく思う)の意味で、「広雅」に、「惜は愛(おし)むなり」とあり、漢字に国語と同じような感情の関係があることが知られる。別れをおしむことを惜別、またひろく時間の過ぎゆくのをおしんで、惜陰(空しく時の過ぎることをおしむこと。転じて、時を大事にして努力すること)・惜春(春の過ぎ去ることをおしむこと)のようにいう。仏道を修めることを、仏教では不惜身命(ふしゃくしんみょう)という。