なりたち
形声 もとの字は淨に作り、音符は爭(そう)。もと寒冷をあらわす字であったらしく、「説文」に「㵾(せい)は冷寒なり」とあり、淨と音・意味が近い。清浄な(清らかでけがれのない)水は寒冷なものが多い。爭(そう)は静の字の要素であり、その金文の字形は力(りょく・すきの形)を上下より持つ形で、農具の耒(すき)を清める儀礼をいう字である。浄もあるいは農具の耒を清める儀礼であったかもしれない。浄は、「きよい・きよらか・きよめる」の意味に用いる。浄行(清らかな行い)・浄土(仏(ほとけ)の住む清らかな国土)のように仏教語に用いることが多い。