なりたち
仮借 木を斜めに交叉させて作った器物の蓋(ふた)の形。これを数字の五に用いるのは、その音だけを借りる仮借(かしゃ)の用法である。一から四までの数字の字は、細長い算木を一・二・三とそれぞれの数だけ並べた形である。
は二重になった大きな木の蓋の形で、これを神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器(
さい)の上に置いた字が吾(ご)である。(
さいに堅く蓋をして祈りの効果を守るので、吾は「まもる・ふせぐ」の意味となる。五は、五行(ごぎょう・天地の間に広がり、巡り動いている五つの元素。木・火・土・金・水)・五倫(人の守るべき五つの道。父子の親、君臣の義、夫婦の別、長幼の序、朋友の信。五教)のように名数(数で概念をまとめること)に用いることが多い。