なりたち
形声 音符は奇(き)。奇に倚(い・よる)・猗(い・ああ)の音がある。落葉高木の名で「いいぎり」をいう。中国ではその材で琴や瑟(しつ・おおごと)を作った。倚と通用し、「いす、こしかけ」の意味に用いる。後ろに寄りかかりがこしかけを椅子(いす)といい、ひじをかけてよりかかる台を椅几(いき)という。き(下図)と口(
さいで、祝詞(のりと)を入れる器の形)とを組み合わせた形の奇は、把手のついている大きな曲刀(き・下図)を使って神に祈ることをいい、大きな曲刀は直立しがたいものであるから、人がものに寄りかかることを倚というのであろう。
き